建築と景観が一体化した「展望の丘」
魔法の文学館は、なぎさ公園の小高い丘の上にあります。春になれば、満開の桜やつつじ、夏には木々の深い緑が建物を包み、秋を迎えれば色づいた紅葉が美しく景色を染め上げます。四季折々の風景に溶け込む建物の白い外壁は自然との調和を第一に計画されました。この開放的な空間を駆け上がり、3階のテラスに出ると旧江戸川が一望。穏やかな風が吹き下ろす芝生に寝転べば、ほうきに乗って空を飛んでいくキキに出会えるかもしれません。
庭に込められた想い
庭には「本を読んだり、絵をかいたり、そこで出会う人との会話ができるように」という栄子さんの思いが込められています。「ものがたりの丘」にはひとりでもグループでも座れる不思議な形のロングベンチや、斜面と一体化した滑り台などが置かれ、子どもたちが思わず駆け寄りたくなる空間に。また、ケヤキの枝ぶりやそこを飛び回る鳥たちを眺められる「けやきテラス」のハンモックベンチや入り口手前の「薬草園」など、自然と遊びが生まれる工夫に満ちています。